浦和法律事務所ブログ

当事務所の所属弁護士8名によるコラム(ブログ)です。

平和の象徴?

私は大体毎朝6時過ぎころに起きます。
最近の私の目覚まし時計は鳩さんです。

私のマンションでは、数年前に修繕が行われ、
その際に建物のいたるところに鳩除けをつけました。
これにより、生活の場を追われた鳩が私の家のベランダにやってくるようになりました。

鳩さんは、大きな声で私を快適な眠りから容赦なく覚ますだけでなく、
ベランダに糞をまき散らし、
おまけにエアコンの室外機の裏に終の棲家まで作ろうとする始末。

卵を産まれたら大変なので、
室外機にネットを張り、鳩さんが入れないようにしていますが、
ネットをかいくぐって入ってくることもあります。

私の朝はそんな鳩さんとの格闘の連続となっています。
ベランダで「ホーホー」が聞こえれば、
窓を開けて追っ払い、
室外機に枝が運ばれていればその除去。
もちろん落ちている糞を踏まないように気をつけながら。
そして休みには糞の掃除。

最近では「ホーホー」が聞こえたのでベランダに出てみると、
少し離れたところに止まって首をかしげながら、
まだ「ホーホー(残念でした。私はベランダにはいませんよ)」と言っていました。

そんな鳩さんに、少し前までは辟易していましたが、
最近は愛着が湧くようにもなっています。

休日、平日に関わりなく、私に早起きの習慣を身に付けさせ、
糞の始末や枝の除去などで私を運動不足から解消させくれていると考えれば、
私を健康にするための使者かもしれません。

ただ一つ、言いたいことは、
「どこでもかしこでも、鳩除けをつければいいというものではない」
ということです。

ほんとうにいいの?集団的自衛権

安倍総理は、自衛隊を海外派遣するための
恒久法「国際平和支援法」案について
「必要な法案の成立を、この夏までに、必ず実現する」と明言し、
集団的自衛権の行使容認を含む安全保障法案についても
「この夏までに成就させる」と表明しています。

そして、政府は14日の臨時閣議で、
自衛隊の海外活動拡大を図る新たな安全保障関連法案を決定し、
本日15日、自衛隊法、武力攻撃事態法、周辺事態法、国連平和維持活動(PKO)協力法
などの改正10法案を一括した「平和安全法制整備法案」と、
国際紛争に対処する他国軍の後方支援を随時可能とする新法「国際平和支援法案」
2本の法案を国会に提出します。

安倍総理は、参院予算委員会のなかで、自衛隊のことを「我が軍」と述べたとか。

本当に怖い。
国民的な議論が尽くされないまま、関連法案が成立してしまったら・・・。
自分の子どもや、
子ども達の大切なひと達が戦地に派遣されるようなになってしまうのでしょうか。
他人ごとではありません。

さて、来たる521()
埼玉弁護士会主催で憲法と人権を考える市民のつどい
『ほんとうにいいの?集団的自衛権』
が開催されます。

埼玉会館小ホール 午後6時開場/630分開会。

入場無料、事前申込不要(但し定員有)です。

このつどいでは、
イラク支援ボランティアの高遠菜穂子さん、
日本国際ボランティアセンター事務局長の長谷部貴俊さん、
元内閣官房長官補の柳沢協二さんのお話が聞けます。

また、531()には、
当事務所の鈴木幸子弁護士も呼びかけ人となっております
531オール埼玉総行動』
が北浦和公園(1030分開会予定)にて開催されます。
こちらは、ゲストスピーカーにジャーナリストの鳥越俊太郎さんらをお迎えします。

長年の国会審議を通じて「憲法規範」として確認されてきた
平和憲法の解釈と集団的自衛権の放棄が閣議決定により覆され、
関連法が上程されて多数決で押し切られようとしています。

どちらの集会も憲法と人権を考えるよい機会になるのではないでしょうか。

事務局a

誤表示に違いない

先日、仕事で多摩少年院へ。
少年院へ行くのは、加古川学園(兵庫)、駿府学園(静岡)に続き3回目である。

京王線山田駅で下車。
インターネットで徒歩5分とあったとおり、歩くとすぐに少年院の敷地が見えてくる。
ところが、入口がなかなか現れない。
どうやら、施設をぐるっと回って、駅から正反対の入り口まで歩く必要性があるらしい。
黙々と歩く。
結局、所要10分~15分くらいだろうか。

面会を終えて帰り。
徒歩5分とあるくらいだから、自分が通らなかった別の道があるはずだと、
施設の方に山田駅への道を尋ねると、畑道になるが、裏門(?)的なものがあるとのこと。

さっそく裏門に近づくも、鍵がかかっている。
ここではないのかと歩きまわれば、再び扉が。
「あぁ、こっちのことか」と近づけば、再び鍵である。
暗証番号を教わった記憶はない。押してみる勇気もない。

結局、諦めて、ぐるっとまわって帰るかと思い、
少し歩き始めたところに先ほどとは違う施設の方が。
裏門から出られないんですと言うと、明らかに不審な顔。
「失礼ですが…」と聞かれるので、面会を終えた弁護士ですと名乗ると、
「裏門のことは施設の人間から?」と聞かれ、「そうです。」と答えると、
「どうぞ」と言って案内される。

明らかに施設の方用の裏門である。
最初の施設の人は何のために裏門を紹介したのか。

裏門から出ること5分。京王線山田駅である。

徒歩5分表示は裏門からの所要時間に違いない。

裁判官の交替

3月末は裁判所の職員が別の裁判所に異動することが多く、
4月に入って裁判に行くと、
「担当の裁判官が替わりました!」
なんてことがよくあります。
この4月にも係属しているいくつかの裁判や調停で
担当していた裁判官や書記官、調査官が替わりました。

裁判官は、中立公正な立場ではありますが、
人間ですのでいろいろな考え方の人がおり、タイプも様々です。
訴訟を指揮して、事実の認定や証拠の評価を行い、
一定の判断(判決)をするのはほかでもない裁判官です。
なので、裁判官が替わったことによって
その裁判の流れも変わってしまうことがあります。
裁判官が替わるということは、裁判の帰趨にもかかわる重大なことなのです。

このように裁判の流れが変わってしまうかもしれないくらい重大なことが
裁判所の都合で簡単に行われてしまう一方で、
当事者の方から担当の裁判官を替えて欲しいという要望は簡単には通りません。
当事者から担当の裁判官をその裁判手続から排除するためには、
その裁判官が不公正な裁判をするおそれがある場合に「忌避(きひ)」を申立て、
忌避の原因が認められなければなりません。
単に、担当の裁判官が気に入らないとか相性が合わない
などという理由で替えてもらうことはできないのです。

どんな裁判官にあたるかは運次第です。
どんな裁判官にあたっても、
依頼者の主張が認められるように一生懸命活動するのが弁護士です。

三陸鉄道の旅

昨年の5月の連休に、震災後復興となった岩手県の三陸鉄道に乗って来ました。
宮古から久慈までの2時間、リアス式海岸を走るレトロな三陸鉄道は、
走行距離の約3分の2近くがトンネルの中ですが、
最も見晴らしの良いポイントでは電車が減速し、
車窓から真っ青に広がる太平洋を見渡すことができたのは感激でした。
連休中ともあって首都圏の満員電車に準じる込み具合でしたが、
三陸鉄道の昨年度の上半期の経常利益が21年ぶりに黒字となった模様で、
若干なりとも貢献でき嬉しく思っています。

沿線の田野畑で宿をとりましたが、
実はこの村では1980年に原子力発電所の誘致計画が持ち上がっていたそうで、
当時の県知事が誘致に積極的だったところ、
村の保健師さん(岩見ヒサさん)が、
美しい海を子や孫に残したいとの思いから、
一人、反対の声を上げ誘致推進派を説得して回り、
結局、断念をさせた経緯があるそうです。
東北の太平洋岸では唯一、原発のない県が岩手県。
三陸鉄道の美しい景観を自由に堪能できるのも彼女の勇気ある行動のおかげです。

福島での原発事故では
未だに多くの住民の方が故郷に戻れないという大変な被害に遭っています。

日本列島は世界有数の火山地帯に立地し、
いつでも火山噴火と巨大地震に見舞われる危険があり、
原発には不向きな土地と言われています。
アメリカの場合、
そもそも火山地帯から相当離れた東部地域に殆どの原発が設置されているそうです。

ここにきて原発の再稼働の動きがでていますが、
誰しも、放射能漏れという目に見えない恐怖との共存は望んではいないはずです。
原発に頼らない自然エネルギーへの転換に切り替えるべき時と改めて思っています。

事務局 K