資本主義はそれを我慢できない
とある週刊誌に 「集団的自衛権のお値段○○兆円」 といった記事がありその云わんとする所は
それだけの財源を何処から出すのか、最終的には国民に負担が来る
といった論旨かと思いますが、裏を返せば
それだけ莫大な経済的利権が発生する
ということでもあります。
戦前の日本が、昭和初期の恐慌
(東京帝大を出ても就職先がなかったり、
東北地方などでは、娘の人身売買が社会問題化したりした。)
からかろうじて抜け出すことができた大きな要因は
満州事変に端を発する、大陸への「侵略戦争によって」、でした。
満州事変やそれに続く国際連盟からの脱退は
国民の支持を得ないまま軍部などが独走し強行したわけではなく
経済的に疲弊し困窮する国民の、(そして財界による)
ある種熱狂的ともいえる歓迎に支えられていました。
敗戦後の日本が「奇跡的な」経済復興を遂げたのも
結局のところ、「朝鮮戦争」による特需、
また、「ベトナム戦争」期にも、アメリカの兵站を担ったことによることが
大きな原因でした。
「戦争」というものは、資本主義国家にとってはほとんど常に
瀕死の経済状態から抜け出すための起死回生の策
(そして財界にとっては自らの延命策であり拡大膨張策の一環)であった
といっても過言ではないのではないか。
「戦争が出来る国にしよう」という策動
また、武器の輸出入の制限を緩和しようという最近の動きも
すべて軌を一にするものではないでしょうか。
最近、文科省が高校の授業に近現代史を取り入れる動きがあるようですが
こういった真実については、決して、まともに教えられることなどないでしょう。