沖縄の魅力(前編)
私は沖縄が大好きです。一昨年の夏に八重山諸島の小浜島という島へ初めて旅行に行ってから虜になり、昨年は同じく八重山諸島の波照間島、今年は慶良間諸島の一つである渡嘉敷島と沖縄本島に行ってきました。
今では、この旅行が年に一度の「ぬちぃぐすい(沖縄の方言で、“命の薬”)」となっています。
渡嘉敷島ではウミガメに遭遇しました。
コバルトブルーの海の中で泳ぐウミガメと、その周りを戯れる色とりどりの魚たちの風景は、まさに絵にも描けない美しさで、竜宮城かと錯覚するほどでした。
ふと視線を上げると、そこには美しい女性の姿があります。
乙姫様かと思ってよく見れば、私の妻でした。
たちまち現実に戻ってくることができました。
その他にも、昨年訪れた波照間島にある、「北浜(“ニシハマ”と読みます)」という浜は、まるで別世界でした。
とにかく遠浅な浜で、足の着くところに一面の珊瑚が広がっています。
その珊瑚も赤、黄色、緑、青や紫と、色とりどりで、その中を無数の鮮やかな魚たちが我が物顔で泳ぎ回っていました。
その他にも、波照間島では、埼玉では到底味わえない貴重で美しい思い出もあります。
まず、島に到着後、レンタカーを借りたのですが、エンジンをかけて出発し、しばらくすると、ガソリンのメーターが、「E」を指し、ランプが点灯している事に気付きました。
面食らいましたが、そんなことも言っていられません。
とにかく給油をしようと、島に一つしかないガソリンスタンドに行きましたが、なんとお休み。
この、ほとんど何もない島で車が止まろうものなら、私たち家族はどうなってしまうんだという未体験の不安に駆られ、とにかく省エネ運転を心がけることにしました。
真夏の南の島で、クーラーもつけず窓を全開にし、少しでも道が下っていれば、アクセルを踏まない。
道を間違えようものなら子供から厳重注意を受けました。
結局、私たちの滞在中、ガソリンスタンドが開くことはありませんでした。
念のため、車を返す際、店のご主人に、ガソリンが始めからほとんどなかったことと、ガソリンスタンドが閉まっていて給油することができなかったことを伝えると「うん。そうだね」の一言。
それが島の常識でした。